名称不明?!古代エジプトのゲーム!

みなさんお久しぶりです。

コロナに感染していたので、久しぶりの投稿になりました。

さて、今回は古代エジプトの名称不明のすごろくゲームを実際に製作してプレイしてみました。

今回はゲームの紹介と簡単なルール説明、プレイしてみた感想を話したいと思います。

詳細なルール説明やゲームキットは後日紹介します。

どんなゲームなのか

名称不明とは言いましたが、通称のようなものはあります。

このゲームは、58 holes(58ホール)、Hounds and Jackals(ハウンド犬とジャッカル)、Shen(シェン)と呼ばれています。

紀元前2135年~1986年ごろにエジプトで誕生したと言われています。

このゲームの資料(当時のゲームセット)で最も最古のものは、エジプト第9王朝~第10王朝あたりのもので、セドメント(エジプトの村の名前)で発見されたものです。

また、最も美しいほぼ完全な形の盤はニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている、テーベで発見された第12王朝のものです。

58 holes

ほかにも、カイロ博物館やコンスタンチノープル博物館にも所蔵されています。

ゲームについて

このゲームは、古代エジプト王国の支配下にあったパレスチナ、メソポタミア、アッシリアやその他の地中海周辺の地域で確認されています。

ちなみに、このゲームを発見した学者たちがどうやってこのゲームの名称を決めたのか、気になったので少し考察してみました。

58 holes
シェンリング?
シェンリング

58 holes(58ホール)

これは単純にボードの穴が58個開いていたからですね。

Hounds and Jackals(ハウンド犬とジャッカル)

この名前は、棒状の駒の頭がハウンド犬とジャッカルを模して彫られていたことから名づけられたようです。

Shen(シェン)

この名称が一番謎ですが、ヒエログリフにシェンリングという字があり、盤上に似たようなマークがあることからきているようです。

この単語は、ヒエログリフでは縄の輪を意味しています。

言葉の意味は囲むもの、シェンリングは永遠の守護を表現しているとされています。

ちなみに、シェンリングを引き延ばしたものはカルトゥーシュと呼ばれ、国王の名を囲んで守護するものとされています。

12世紀のボードを見てみると、中央上あたりにシェンリングのようなものがあります。

おそらく、ここから名付けられた名称になるのではないでしょうか。。。

もしくは、犬かジャッカルを先に囲んだ(ゴールがシェンリングの穴になっている場合)プレイヤーの勝利というルールから付けられた可能性もありそうです。

このゲームの大事な要素

このゲームには、2つのヒエログリフが組み込まれています。

1つは先ほど挙げた『シェンホール』これは「囲むもの」という意味があり本ゲームではゴールとしての意味があるという説が強そうです。

もうひとつは、『ネフェル』このヒエログリフと同じようなマークがボードにあります。

このヒエログリフは転写では”nfr“、慣例的な読みでは”nefer”(ネフェル)です。

このネフェルという言葉には、「良い」「美しい」という意味がありゲーム上にあることから、駒を追加したり、追加のターン、つまり良いことのマスとして意味付けされています。

ネフェル?

最後に

現代で主流になっているルールをもとにすると、このゲームのテーマはハウンド犬、ジャッカルを早く囲った(捕獲する?)プレイヤーが勝利ということになります。

しかし、ジャッカルを家畜化していたという文献が見つからなかったので、ハウンド犬はジャッカルを追い詰める、ジャッカルは逃げるというテーマを持っていた可能性もあります。

しかし、ジャッカルは当時神聖視されていたので、この説は当時の人的にどうなのかな?

とも思えたりします。

皆さんはどう思いますか?

当時はお墓に入れたり、壁画に描いていた楽しいゲームが掘り起こされるとは考えもしなかったでしょうから、当時の人たちも説明書きなんて懇切丁寧に添えておく必要はなかったのでしょうね。

なんにせよ、本当のルールがどんなものだったかは歴史の流れに埋もれてしまっていて、推測しかできないという現状はゲーマー冥利に尽きますよね。

それでは皆さんまた次回!

毎日がボドゲ日和!楽しんで行きましょう!!

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