あけましておめでとうございます!
みなさん年末年始はいかがお過ごしですか?
工房Aの年末年始
工房Aは年末あたりに発見したRithmomachy(リスモマシー,リスモマキア)というゲームの解読を行っていました。
それと並行して工房Aの製作ゲームであるANiMAのルール説明動画を製作していました。
今回はRithmomachyについて紹介していきたいと思います。
Rithmomachyとは?
Rithmomachyというゲームは11世紀ごろからヨーロッパで流行り、廃れていったゲームです。
現在ヨーロッパのゲームといえばチェスが思い浮かぶように、歴史の流れで人気を奪われてしまったゲームです。
そんなRithmomachyですが記録が残るほどの人気のゲームでした。
これは、やってみないと損ですよね笑
今回は文献を探す時間がなかったので、歴史についてはWikipediaの説明を入れています。
実際にプレイした感想も最後に載せています。
また、さまざまなサイトやルールを読んでやりやすく解釈したルールとゲームキットも載せておきますのでよかったらプレイしてみてください。
以下ウィキペディアより
❝Rithmomachyの歴史
最も古い記録は、11世紀のものになります。
直訳は「数字の戦いです」
コマの動きはチェスに似ていますが、勝利方法はとてもユニークです。
このゲームの起源については、ほとんど知られていない。
中世の作家はピタゴラスによるとしたが、ギリシャの文献にはその痕跡は発見されていない。
最古の記述はヘルマンヌス・コントラクトゥス(1013-1054)の時代である。
このゲームが初めて文献に登場した当時、ギリシャ語はほとんど知られていなかったので、様々な形で登場するこの名前は、ギリシャに由来するものであることを示唆している。
このゲームは、ギリシャの数論に基づくことと、ギリシャ語の名前を持つことから、ギリシャ文明、おそらくビザンチウムやアレキサンドリアの後期学校で生まれたとする説もある。
リトマキアの最初の文献的証拠は1030年頃で、アシロという僧侶が修道院の学校の生徒のために、ボエティウスの『De institutione arithmetica』の数論を説明するゲームを作ったのが始まりである。
このゲームのルールは、その後まもなく、ライヒェナウ出身のヘルマンヌス・コントラクトゥスという別の修道士とリエージュの学校によって改良された。
その後数世紀の間に、リトマスチアはドイツやフランスの南部地域の学校や修道院で急速に広まった。
主に教材として使われたが、次第に知識人たちが趣味で遊ぶようになった。
13世紀にはイギリスに渡り、有名な数学者トーマス・ブラッドワーダインがリトマキアを題材にした文章を書きました。
ロジャー・ベーコンも弟子にリスマキアを勧め、トーマス・モア卿は架空のユートピアの住民に娯楽としてリスマキアを遊ばせていた。
16世紀には、ラテン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語で印刷された論説が正当化され、旧ソルボンヌ大学の陰で盤と駒の販売の広告が出されるほど、このゲームはよく知られていたのである。❞
ルール説明
ルールについては記事のボリューム上別のページを設けましたのでそちらをご確認ください。
次は実際にプレイした感想です。
プレイした感想
チェスと麻雀を足したようなゲームだという印象を受けました。
一回のプレイ時間は最低1時間くらいをみておいた方が良いかもしれません。
気持ち的には、最近主流の5〜15分のゲームというよりは
囲碁、将棋のようなどっしりとしたゲームをするつもりでやったら軽くできると思います。
逆に前者のような心算でプレイすると地獄を見ます。
以下は最初のトライ(初回プレイからの流れ)
※ここからは、ルールを読んでいないとよくわからない感じになります。
チェスのようなゲームという説明がどこかにあったか、、、、、
と言いながら、ひたすらassaultで敵の駒を捕捉し撃破していたのですが、ドロドロの泥試合に。。。
そもそも、敵の撃破が駒の数字に依存するし、その数字も特に特徴もなくバラバラだし。。
ということで、お互い牽制しながら駒を動かすと全然場が動かずで3時間ほど駒を動かしあいっこゲーム?が繰り広げられました
説明を読んだ感じめちゃくちゃ面白いゲームのはずなのに、メンバーとすごい盛り上がることをイメージして、プレイした反動で微妙な空気になってしまい冷や汗が止まりませんでした。
その結果を踏まえ
Rithmomachyはチェスや将棋のように駒を取ることを目的としないゲームという仮説を立てました。
つまり、「小さな勝利」を目的とするのではなく
プレイヤーは「完全なる勝利」を目指し駒を進めたり、自分の陣地の守りを固めたりしながら
その過程で「小さな勝利」が発生するシステムのゲームだということです。
このゲームは、敵陣に自駒をぶち込んで役を作ったら勝ち!ということです。
この仮定を基に、新たにプレイし直すと、最初の頃よりはゲームゲームしている感じに。
一安心ですね。
ただ、駒数も多いし、それぞれの役も多いので、慣れるまで役一覧表を見なければならず
プレイ時間は2時間ほどはかかってしまいます。
どこかの文献かサイトでチラッと見たのですが、その時代の哲学者などの自分の脳みそに自信のある
知識人がこぞってやっていたゲームらしいです。
おそらく、半日ほどかけてのんびりプレイしていたのではないか、と思います。
そう考えると、やはり今とは時間の流れが全然違うのでしょうね。
そんなことを考えながらプレイできるゲームというのも珍しいですよね。
この役は成立する!ちょっと待って、今証明するから!!
とか言いながら、プレイしていたのかなーと思うとほっこりしました。
ボードゲームの良さは、楽しいだけではなく、その歴史を感じることができたり
その時代背景をイメージしたり、当時の人々と同じ気持ちになることもできるのではないか、と
改めて考えるきっかけとなりました。
別種のタイムトラベルが可能ということですね。
感情のタイムマシン??というべきでしょうか。
最近は、色々なゲームを1日の間にやりがちですが、
お菓子でもつまみながら、じっくりのんびりプレイできるゲームっていうのも良いですね。
かなりボリュームのある記事だったと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
みなさんも是非一度プレイしてみてください。
タイミングが合えば動画で紹介できたらなぁと思ってます。
それではまた次回。
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